今朝来た問い合わせの電話・・・事故で前歯が折れたので「歯牙再生治療」を 受けたいが、その間MTCを入れたいと思う・・・というものであった。 テレビで観たらしいその患者さんやや興奮気味である。 マウスでの実験で、歯組織らしいものが再生したのは知っているが、 臨床で行われている???のは聞いていない。 まだ実験中で実用化までは遠いのでは?という私の返事に、1本43万円で やってるとテレビで言ってたと、非常にリアリティある数字まで出してきた。 もし本当にその金額で自分の歯が再生するなら患者さんには朗報だが・・・??? こういった治療に保険が適用されないのは容易に想像出来るし、DNAレベルでの 遺伝子治療に43万は有り得ない・・・・とは思ったが、ここで否定しても意味がないので 大学病院に問い合わせるように、伝えて話を終えた。 将来的には可能な技術ではあろうが、倫理面を含めた問題は山積しているであろうから まだ時間がかかると思う。 これに限らず、テレビで観たという話は枚挙に暇が無い。確かな情報を確実に伝えて 欲しいものだ。 この患者さんは事故によるものなので、費用は保険会社が負担するということであった。 仮に再生治療に200万だの1000万かかっても、支払ってくれるのだろうか?(苦笑) 歯牙そのものを再生するのは遠いとしても、「有歯根膜インプラント」は近い将来実現 するかも知れない。ご存知の方も多いとは思うが天然歯とインプラントの大きな違いは 「歯根膜」である。 天然歯の場合は歯根と骨の間に歯根膜があるため咬合した際30μm沈下する。 しかしインプラントの場合はフィクスチャー(インプラント体)が骨にダイレクトに固定されて いるため、沈下量は5μmである。そのため、天然歯と同等の咬合を与えるとインプラントに オーバーロード(過重負担)がかかり補綴物の破損、インプラントのロスト等の問題が起こる。 そのためインプラントの咬合調整は歯根膜がない事を考慮し天然歯より25μm低く調整する。 これが一般的な考え方である。かかる力を如何に無害化するか、また歯根膜がない ので感染し易いというリスクをどうやって減らすか・・・オフセット配列を含めいろいろな方法が 考案されている。 もし歯根膜を再生出来たら、真に歯の代わりとなりえるであろう。 これからに期待したいが、保険には決して導入されないであろう。そんなことをしたら 保険制度は壊滅してしまうからである。小臼歯の前装冠でさえ導入出来ないのだから・・・・ そうそう、43万円の話を観た方がもし居たら、内容をメールで教えて欲しい。 テーマ:歯科治療 - ジャンル:ヘルス・ダイエット
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